拳を固めてサワディカップ1-1

IMG_20190818_1019472016年12月2日、福岡空港からTG645便でバンコク・スワンナプーム空港へ向かった。
今回の旅は一つの目的があった。
旧知の元WBCフライ級チャンピオン、チャッチャイ・ササークンがジムを移転したとの知らせを聞いていたので、ぜひお祝いに行こうと思った。以前のジムはとても小さくて天井も低く、彼ほどの名指導者がこんなところでくすぶってはいけないと内心心配していたところだった。

空港からエアポートレイルリンクに乗り、マッカサン駅へ。ホテルはナナ駅近くだが、マッカサン駅からナナへ向かうには、バンコク名物の大渋滞が待っている。普通なら10分かからない距離だが、この夕方の大渋滞に巻き込まれると1時間以上かかる。三輪バイク、トゥクトゥクに乗り、渋滞をすり抜けながらルアムチットホテル到着。

チェックインして後悔した。窓がないのだ。バンコクのホテルは全室禁煙の所が多く、ヘビースモーカーの私にはとてもじゃないが耐えられない。荷物を置くと、こんなところに長居は無用と屋上のプールへ向かった。
プールサイドのリクライニング脇に灰皿を確保、ビールを注文して東南アジア特有の強い日差しを受けながらしばしくつろぐ。渡航の疲れか、ビールを飲み干すとすぐ、リクライニングで寝入ってしまった。

目が覚めると日が暮れかかっている。高層ビルが立ち並ぶバンコク中心部の夕暮れ時はなんとも言えない哀愁がある。初日のこの時間帯はいつも、あぁ、バンコクに来たんだなあと感慨深い。

支度をして夕飯へ。
スクンビット通りの賑わいは相変わらずだった。白人、黒人、アラブ人、そしてアジア人と様々な国籍の人達が楽しそうに闊歩する光景は人種の坩堝と言ってもいい。

20分ほど街を散策したところで、オープンデッキのある喫煙可のシーフードレストランに入り夕食。冷たいビールとガイヤーン、トムヤムクンを楽しんでいると、フレンドリーなウエイトレスがテーブルから離れてくれない。この料理が美味しいとか、ビールの追加はいかがだとかさかんにまとわりついてくる。追加のビールを注文し、20Bをチップであげると二度と寄り付かなくなった。

初日の疲れもあるので、繁華街には出かけずに、おとなしくホテルに帰ることにした。露店が立ち並ぶスクンビット通りを歩きマッサージやバーの呼び込みを苦笑いでかわしながらホテルに着くとなにやら騒がしい。

宿泊しているホテルの一階のバーはテーメーカフェという個人売春のハッテン場になっている。客の取り合いなのか、2.3人の売春婦やレディボーイが唾を飛ばして怒鳴り合い、すぐそばで気まずそうにうつむいている小柄なおじさんがいた。ケンカを止めるでもなくその場から逃げるでもなくオロオロと突っ立っているおじさん。竹内まりやの歌を思い出しながら部屋に戻り就寝。

明日も暑くなりそうだ。